朱色クリンソウ
【学　名】　Primula japonica
【年　生】　多年草(宿根草)
【花　色】　橙
【花　期】　春
【草　丈】　30cm
【日　照】　夏日陰
【耐寒性】　寒さに強い（耐寒性あり）
【耐暑性】　暑さに強い（耐暑性あり）

春の訪れを告げる
華やかで、どこか幻想的な佇まい。

まるで山の中にひっそりと咲く花のような、
静けさと凛とした美しさをあわせ持つ――
それが「クリンソウ（Primula japonica）」です。

長野県など、標高の高い山間の渓流沿いで
静かに咲くその姿は、まさに“山野草”の魅力そのもの。

幾重にも重なる花の段が、
塔のように立ち上がる様子から「九輪草（クリンソウ）」と呼ばれ、
昔から日本人に親しまれてきた植物です。

今、この可憐な山野草を
ご自宅のお庭や鉢植えで楽しめると、
女性たちの間でひそかに人気が高まっています。

◆ 目を奪われる、やさしくも華やかな花姿 ◆

クリンソウの魅力は、なんといってもその花の咲き方。

ぐるりと輪になって咲く花が
茎をぐんぐん伸ばしながら、次々に段を重ね、
まるで五重塔のようなシルエットに。

その姿がとてもユニークで、
同じ“山野草”の中でも一際目を引く存在です。

ピンクや濃紅、薄紫といった
日本らしい優しい色合いも人気の理由のひとつ。

和の庭にも洋風の花壇にも自然になじみ、
ほかの植物と組み合わせても美しい調和を見せてくれます。

◆ しっとりとした半日陰を好む、おしとやかな性格 ◆

クリンソウは直射日光の強い場所よりも、
木漏れ日が差し込むような半日陰を好みます。

山野草らしく、湿り気のある土や涼しい環境が大好き。
そのため、お庭の北側や落葉樹の下、
あるいは鉢植えで日陰をつくってあげると、元気に育ってくれます。

また、花の時期は5月?6月と、春から初夏にかけて。
まだ暑さが本格的になる前に
しっとりと咲いてくれる姿に、思わず心が癒されます。

◆ 自然を感じる庭づくりにぴったり ◆

ナチュラルガーデンや雑木の庭を目指している方に、
クリンソウは本当におすすめです。

いくつかまとめて植えると、
群生したような風情ある景観が生まれます。

草丈は30〜60cmほどなので、
庭の中景・後景としても使いやすく、
足元には小型の山野草を合わせると、
より立体感のある植栽が完成します。

また、花が終わった後は青々とした葉が残り、
夏の間も涼しげな雰囲気を演出してくれます。

【育て方のポイント】

・半日陰〜明るい日陰の場所が最適です
・湿り気のある、腐葉土を多く含んだ土を好みます
・水切れに注意し、特に夏場はしっかり水やりを
・乾燥と高温が苦手なので、夏は直射日光を避けて管理を
・花が終わった後は、種をつける前に花茎をカットすると株が元気になります
・寒さには比較的強く、霜に当たっても春には芽吹きます
・毎年、春先に緩効性肥料を少量与えると花つきが良くなります

季節のうつろいを、静かに彩ってくれるクリンソウ。

山野草の中でも、その華やかさと育てやすさで
多くの園芸ファンに愛され続けてきた存在です。

お庭の片隅にそっと咲く姿を眺めながら、
ゆったりと過ごすひとときは、心に小さな贅沢を運んでくれるはず。

ぜひ、あなたの庭やベランダに、
このやさしくも凛とした山野草「クリンソウ」を迎えてみませんか？

【苗のポットサイズについて】

商品に「１０．５ｐ」または「3号」などの表記がある場合、使用するポット（鉢）の直径を示します。

（10.5pは10.5センチ、3号は9センチ[1号=1寸約3センチ]の直径の鉢）。

特別表記がない場合は通常9cmポットを主に使用していますが、入荷時の状態などにより変わる場合もあります。



【苗の状態について】

商品画像はイメージです。
販売する苗は休眠期、成長期、開花期、花後、植物のサイクルに伴い状態が違います。具体的には下記の状態でお届けする場合があります。

・休眠期…地上部が無い、または枯れている状態。地下部のみで休眠中。

・生育期の前半…前年の枯れ葉が残っている・花が無い、丈が短い。

・鑑賞適期…花・葉が鑑賞できる。

・生育期後半…姿が乱れ枯れ葉が目立つなど