中国ヤブレガサ
【学　名】　Syneilesis aconitiforia
【年　生】　多年草(宿根草)
【花　色】　白
【花　期】　初夏
【草　丈】　40cm
【日　照】　半日陰
【耐寒性】　寒さに強い（耐寒性あり）

和の趣ただよう山野草の逸品「中国ヤブレガサ（Syneilesis aconitifolia）」

山野草の中でも、特にファンの多い「ヤブレガサ」。
その繊細で風情ある姿は、日本の庭園文化とも相性抜群です。

本種「中国ヤブレガサ」は、その名のとおり中国原産のヤブレガサの一種で、
日本の在来種よりもやや大型で、葉の切れ込みがより深く、造形美に富んでいます。

春、まだ肌寒い頃に地面からスッと芽を出し、
傘を広げるように葉がゆっくりと開いていく姿は、まさに早春の風物詩。

この芽吹きの瞬間を楽しみにしている山野草愛好家も多く、
一度育てるとその魅力に引き込まれる方が後を絶ちません。

新芽には産毛のような細かい毛が生えており、ふわっとした質感がまた独特。
葉が成長するにつれてしっとりとした質感に変わり、
和風の庭やシェードガーデンで落ち着いた存在感を放ちます。

その名の由来でもある「破れ傘」のような葉のフォルムは、
古民家の軒下や山道にひっそりと佇む姿を思わせる、どこか懐かしい風情。

日本の在来種ヤブレガサと同様に、山野草としての趣が強く、
寄せ植えや雑木の足元に配置することで、季節感を演出できます。

【育て方のポイント】

環境
　半日陰から日陰を好みます。直射日光は葉焼けを引き起こすため、特に夏場は注意が必要です。
　樹木の下や建物の北側など、やわらかい光の差し込む場所が適しています。

土壌
　腐葉土や赤玉土を混ぜた、水はけの良い用土が最適です。
　市販の山野草用培養土でも問題なく育ちます。

水やり
　乾燥にはやや弱く、特に夏場はこまめな水やりが必要です。
　鉢植えの場合は表土が乾いたらたっぷりと。過湿になりすぎないよう注意しましょう。

肥料
　春と秋に緩効性肥料を少量施す程度で十分です。与えすぎると葉が徒長するので控えめに。

冬越し
　落葉性の多年草で、晩秋になると地上部が枯れて休眠に入ります。
　根は生きているため、掘り上げる必要はなく、翌春には再び芽吹きます。

植え替え・株分け
　鉢植えの場合は2?3年に一度植え替えを。
　株が混み合ってきたら、春または秋に株分けすることで、株の若返りと増殖が可能です。

病害虫
　比較的病害虫には強いですが、ナメクジなどが若芽を好むことがあります。
　芽出しの時期は注意深く観察しましょう。

山野草としての魅力が詰まった「中国ヤブレガサ」は、
庭に取り入れるだけで、季節の移ろいを感じられる素晴らしい存在です。

特に、和風の庭や雑木風のガーデン、
あるいは苔や岩と組み合わせた自然風のレイアウトにぴったり。

また、鉢植えでの管理も容易なため、ベランダや玄関先などでも育てられ、
和の趣を気軽に楽しむことができます。

山野草初心者の方にもおすすめできる丈夫さを持ちながら、
玄人をも唸らせる奥深さを併せ持つのが「中国ヤブレガサ」の魅力。

「ヤブレガサ」という名のとおり、どこか儚く、
それでいて力強く大地に根を張る姿に、癒やしと感動を覚えることでしょう。

春の芽吹きから、葉が開くまでの一連のドラマは、
毎年見ても飽きることのない自然の芸術作品。

ぜひ、あなたのお庭や鉢植えコレクションに、
この風情ある山野草「中国ヤブレガサ」を加えてみてください。


【苗のポットサイズについて】

商品に「１０．５ｐ」または「3号」などの表記がある場合、使用するポット（鉢）の直径を示します。

（10.5pは10.5センチ、3号は9センチ[1号=1寸約3センチ]の直径の鉢）。

特別表記がない場合は通常9cmポットを主に使用していますが、入荷時の状態などにより変わる場合もあります。



【苗の状態について】

商品画像はイメージです。
販売する苗は休眠期、成長期、開花期、花後、植物のサイクルに伴い状態が違います。具体的には下記の状態でお届けする場合があります。

・休眠期…地上部が無い、または枯れている状態。地下部のみで休眠中。

・生育期の前半…前年の枯れ葉が残っている・花が無い、丈が短い。

・鑑賞適期…花・葉が鑑賞できる。

・生育期後半…姿が乱れ枯れ葉が目立つなど