サワギキョウ
【別　名】　沢桔梗
【学　名】　Lobelia sessilifolia
【年　生】　多年草(宿根草)
【花　色】　紫
【花　期】　秋
【草　丈】　70cm
【日　照】　日向
【耐寒性】　寒さに強い（耐寒性あり）

日本の野生種です。
湿地性の植物ですが鉢植え・庭植えでも楽しめます。日当たりの良い場所で水を切らさないように管理してください。

サワギキョウ──その名に秘められた物語と、庭に咲かせる静かな情熱。
日本の山野にひっそりと咲くこの花は、どこか懐かしく、そして凛とした美しさを持っています。

サワギキョウは、湿地や沢沿いに自生する山野草のひとつ。
その名の由来は「沢に咲く桔梗」にちなんでおり、涼やかな水辺に揺れる姿が印象的です。
桔梗と名がついていますが、実際にはキキョウ科ではなく、独自の魅力を持つ植物。
深い青紫色の花が、夏の終わりから秋にかけて咲き誇り、季節の移ろいをそっと知らせてくれます。

庭にサワギキョウを迎えると、空間に静けさと奥行きが生まれます。
その佇まいは、華やかさよりも品のある存在感。
山野草ならではの控えめな美しさが、日々の暮らしにそっと寄り添ってくれるのです。

特に、和の趣を大切にした庭づくりや、自然を感じる空間演出にぴったり。
鉢植えでも楽しめるので、ベランダや玄関先にもおすすめです。
他の山野草との寄せ植えも相性が良く、季節ごとの表情を楽しむことができます。

サワギキョウは、見た目の美しさだけでなく、育てる楽しみも魅力のひとつ。
自然に近い環境を整えてあげることで、年々株が充実し、花数も増えていきます。
その成長を見守る時間は、忙しい日々の中で心を整えるひとときになるでしょう。

また、サワギキョウは山野草の中でも比較的丈夫で、初心者にも育てやすい種類。
ポイントを押さえれば、毎年美しい花を咲かせてくれます。
庭の一角に、あるいは鉢の中に、小さな沢の風景を再現するような気持ちで育ててみてください。

【育て方のポイント】

・半日陰?明るい日陰が理想。直射日光は避け、柔らかな光が差し込む場所に置くと元気に育ちます。
・湿り気のある土を好みます。水はけが良く、保水性のある土を使いましょう。赤玉土と腐葉土のブレンドがおすすめです。
・乾燥に弱いため、特に夏場は水切れに注意。土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えてください。
・冬は地上部が枯れますが、根は生きています。霜よけをして、春の芽吹きを待ちましょう。
・植え替えは春か秋が適期。根詰まりを防ぐため、2?3年に一度は鉢をチェックしてあげましょう。
・花が終わったら、花茎を切り戻すことで株の消耗を防ぎます。

サワギキョウの育て方は、自然との対話のようなもの。
水辺の風景を思い浮かべながら、山野草の息づかいに耳を傾けてみてください。

その静かな美しさは、日々の暮らしにそっと彩りを添えてくれるはずです。
庭に、鉢に、そして心の中に──サワギキョウの風景を育ててみませんか。


【苗のポットサイズについて】

商品に「１０．５ｐ」または「3号」などの表記がある場合、使用するポット（鉢）の直径を示します。

（10.5pは10.5センチ、3号は9センチ[1号=1寸約3センチ]の直径の鉢）。

特別表記がない場合は通常9cmポットを主に使用していますが、入荷時の状態などにより変わる場合もあります。



【苗の状態について】

商品画像はイメージです。
販売する苗は休眠期、成長期、開花期、花後、植物のサイクルに伴い状態が違います。具体的には下記の状態でお届けする場合があります。

・休眠期…地上部が無い、または枯れている状態。地下部のみで休眠中。

・生育期の前半…前年の枯れ葉が残っている・花が無い、丈が短い。

・鑑賞適期…花・葉が鑑賞できる。

・生育期後半…姿が乱れ枯れ葉が目立つなど